
振袖は様々な種類があり、人によって似合う色合いや柄は大きく異なります。そのため、自分に合った振袖を選ぶコツをあらかじめ知っておくことが大切です。本記事では、振袖を選ぶ際に気をつけたい4つのポイントや、良い振袖を見分ける方法についてまとめて紹介します。本記事の内容が、振袖選びで悩むあなたの参考になれば幸いです。
目次
振袖選びの4つのポイント
最初に、振袖選びの際に押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
身長と体型に合った柄や色を選ぶ
背の高さや体型が異なると、同じ振袖でも見え方が変わります。
背が高い人と小柄な人では着物の見える面積が異なり、同じ柄でも印象が大きく変わります。そのため、単に好みや流行で選ぶのではなく、自分の体型に合ったバランスの良い柄や色を選ぶことが大切です。
肌色によって似合う色と柄が違う
日本人の肌は黄色人種に属しますが、色白の人や色黒の人もいます。
それらは、肌の色や質によって「イエローベース」か「ブルーベース」に分類されます。黄色味が強いか、青みが強いかで選ぶべき振袖の色が異なるのです。そのため、自分がどちらのベースに該当するかを確認すると、より自分に似合う色が見つかりやすくなります。
自分がなりたいイメージやこだわりをはっきりさせておく
自分がなりたいイメージをはっきりさせておくことも、振袖選びにおいては重要です。
振袖を選ぶ前に、カタログや画像を見て、自分の理想のイメージを具体的に思い描くことが大切です。多くの種類を確認し、自分の譲れないポイントやこだわりを明確にしておきましょう。そうすることで、現物を見たときにもスムーズにデザインを絞り込むことができます。
迷った時は第三者のアドバイスを聞く
自分だけで決めるのが難しい場合は、家族以外の着付け師や担当者など、専門家のアドバイスを聞いてみましょう。
専門家ならではの視点からアドバイスをもらうことで、適切な選択がしやすくなります。とくに着付け師は、さまざまな体型や好みに応じたアドバイスができます。
良い振袖の見分け方を紹介
振袖は、人生で重要な節目に着ることが多いので、単に値段だけで選ぶのは避けたいです。
ここでは「生地の違い」と「染め方の違い」に注目して振袖を選ぶ方法を紹介します。
生地の違い
振袖の生地には、大きく分けて「正絹(しょうけん)」と「ポリエステル」があります。
正絹とはシルク100%で作られた生地を指し、非常に高級です。シルクの特性として、自然な光沢感としなやかな手触りがあり、高級感が漂います。正絹の振袖は、しっとりとした質感が特徴で、特別な日を彩るにはぴったりの素材でしょう。
一方で、ポリエステルは化学繊維で作られており、価格が比較的安価です。ポリエステルの振袖は、耐久性があり手入れが簡単な反面、正絹ほどの光沢感や手触りはありません。
振袖を触るだけで、この2つの素材の違いを素人でも感じ取れるほど手触りが異なります。高級感や特別感を重視するのであれば、正絹の振袖を選ぶのが良いでしょう。
染め方の違い
振袖の染め方には、インクジェットプリント、型染(かたぞめ)、手描染(てがきぞめ)などの方法があります。
インクジェットプリントは、現代の技術を使って機械で大量生産される方法です。この方法では、コストが低いため比較的安価に提供されます。デザインが鮮明に出る利点がありますが、職人の手作業が少ない分、希少性や特別感はやや薄れるでしょう。
これに対して、型染や手描染といった伝統的な染め方は職人の手作業によって丁寧に仕上げられるため非常に高級です。型染は、型紙を使って一枚一枚染める技法です。手間がかかる分、独特の深みと味わいがある仕上がりになります。
手描染は、さらに高度な技術を要します。職人が直接布に絵や模様を描くため、世界に一つしかないオリジナルの振袖が完成するでしょう。これらの手作業による染め方は、時間と労力がかかるため価格が高くなりますが、その分価値がある振袖と言えます。
帯締めの選び方
振袖に使う帯締めの選び方は、振袖や帯のバランスを考える上で非常に重要です。
帯締めの色や形によって全体の印象が大きく変わるため、種類と特徴をしっかり理解しておくことが必要です。以下に、主な帯締めの種類とその特徴について詳しく説明します。
丸くけ
丸くけは、正絹の生地に真綿の芯が入っている帯締めであり、鮮やかな色使いの刺繍が施されているのが特徴です。
丸みを帯びたフォルムは、立体感を生み出し、華やかな印象を与えます。このため、振袖のデザインや色に応じてしっかりとした存在感を持ちながらも、全体を引き締める役割を果たします。特に、明るい色の振袖や装飾の多い帯との相性が良く、バランスを整えるのに効果的です。
平組
平組は、組紐で作られた帯締めで、断面が平らになっているのが特徴です。
この形状から、格式の高い品の良さを演出します。平組の帯締めは、シンプルながらも洗練された印象を与えるため、伝統的な場面や正式なイベントに適しています。特に、控えめなデザインの振袖や帯と合わせることで、全体に品格を加えることが可能です。
平組の帯締めは、そのフォルムから上品な印象を与え、さまざまな場面で活用できるアイテムです。
丸組
丸組は、平組の帯締めと異なり、断面が円形のタイプです。
装飾が施されたものが多く、種類が豊富なため、自分の好みに合ったものを見つけやすいのが特徴です。装飾の多様性により、個性を表現しやすく、振袖に華やかさをプラスすることができます。
特に、カジュアルな場面や若者向けの振袖スタイルには丸組の帯締めが適しており、自由なコーディネートを楽しむことができます。
まとめ
自分に合った振袖を選ぶには、まず身長や体型に合わせた色柄を選ぶこと、肌色に応じた似合う色を確認することがポイントです。また、自分のなりたいイメージを明確にし、専門家のアドバイスを受けることも重要になります。さらに、良い振袖を見分けるためには、生地や染め方の違いを理解することが不可欠です。また、帯締め選びでは種類や特徴を把握し、振袖とのバランスを考えることが大切です。これらの情報を参考に、ぜひあなただけの一着を見つけてください。
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