
振袖をレンタルするときに見落としがちなのが「返却する際にどうするべきか」です。レンタル振袖は、着ておしまいではなく、責任をもって業者に返却する必要があります。そこで本記事では、振袖の返却はどのようにすればいいのか、返却時の注意点は何かを詳しく解説します。本記事を参考に、滞りなく振袖の返却をしてください。
振袖はいつどのように返せばいい?
ここでは、振袖をレンタルした場合の返却期限や返却方法、クリーニングの必要性について見ていきましょう。
返却期限・返却方法
まず、返却期限や返却方法はレンタルショップごとに異なります。
着用当日中に返却する必要がある場合や、翌日まで延長できる場合もあるので、事前の確認が欠かせません。また、直接店舗に返却する方法のほか、郵送返却に対応しているショップもあります。時間的な余裕がない人は、郵送返却の有無を確認しましょう。
クリーニングは基本的に必要ない
次に、ほとんどのレンタルショップでは、振袖をクリーニングする必要はありません。
着用後はレンタルショップがクリーニングを行い、次のお客様に貸し出します。ただし、通常の使用で付く汚れは問題ないものの、食べこぼしや泥汚れなどは追加でクリーニング代や修理費が請求されることがあります。振袖の着用時は、これらの汚れがつかないよう十分に注意しましょう。
ひどい汚れや焦げ跡は実費請求の恐れあり
さらに、ひどく汚してしまった場合や煙草による焦げ跡など、通常使用を超える損傷がある場合は実費での請求となることもあります。
焦って汚れを自分で落とそうとすると、逆に状態を悪化させる可能性が高いです。そのため、まずはレンタルショップに連絡して指示を仰ぐことが重要です。汚れや破損に不安がある場合は、あらかじめ保険に加入することをおすすめします。
保険料はショップによって異なりますが、1,000円程度で加入できることが多いです。
振袖返却前にするべきこと
振袖を着用後は、返却する前にいくつかの準備を行うことが大切です。
脱衣後は着物用ハンガーにすぐかける
まず、脱いだ振袖は着物用のハンガーにすぐにかけましょう。
これは湿気を飛ばし、シワを防ぐためです。ただし、長時間ハンガーにかけると表地と裏地のバランスが崩れる恐れがあるため、3時間から半日程度が適しています。また、日光に当たると色褪せの原因になるため、必ず影干しするようにしましょう。
振袖をたたむ準備をする
次に、振袖をたたむ準備を行います。
振袖に汚れがつかないように手を洗い、ハンドクリームなどを使用しないことが重要です。振袖をたたむ場所は、湿気が少なく、明るくて広い場所が理想的です。
床や畳をきれいに掃除し、たとう紙や清潔な布の上に広げるのが最適です。もし広いスペースが確保できない場合は、ベッドを利用しても構いません。
振袖のたたみ方
振袖をたたむ際は、まず自分の左側に衿、右側に裾が来るように広げます。
振袖には「本だたみ」という特有のたたみ方があるので、次の手順で行うと良いでしょう。まず、脇縫い線に沿って下前(振袖の下になる部分)を内側に折り込みます。次に、下前のおくみを衽線に沿って折り返し、衿の肩山の部分からななめに中に折って衿を合わせます。
その後、上前(振袖の表になる部分)を下前に重ね、背縫い部分を折りたたんでいきます。さらに、上前側の袖を袖付け線から折り、後ろ身頃に重ねて下前側の袖は身頃の下に折り込みます。最後に裾を持ち、身頃を衿から二つ折りにしてたたみます。
このように、振袖のたたみ方はやや複雑ですが、丁寧に折り目に沿ってたためば基本的に問題ありません。とくに、刺繍や模様が施されている部分には折り目がつかないよう注意することが大切です。振袖は繊細なので、急がず丁寧に扱いましょう。
振袖を返却する際の注意点
振袖の返却時にとくに注意すべきポイントは、主に2つあります。
返却期限に遅れない
まず、返却期限に遅れないことが非常に大切です。
着物レンタルは、基本的に返却期限が定められており、遅れると追加料金が発生します。そのため、時間に余裕を持って行動し、返却予定時間を守るよう心がけましょう。
万が一トラブルなどの発生で返却が遅れそうな場合は、早めにレンタルショップに連絡しましょう。連絡が遅れると、より高額な追加料金が発生する可能性もあります。
小物の返し忘れに注意する
次に、小物の返し忘れに注意することです。
店舗で直接返却する場合、スタッフが一緒に確認してくれるため、返却忘れが発生しにくいです。一方、郵送返却の場合は自分で確認する必要があります。とくに、帯締めや帯揚げ、バッグや草履などの小物類は見落としがちです。
返し忘れがあると追加料金が発生することもあるため、返却前にしっかりとリストを確認して、不足がないようにしましょう。
まとめ
振袖をレンタルする際は、返却方法や注意点を事前に把握しておくことでスムーズに返却が可能です。返却期限に遅れると追加料金が発生することがほとんどのため、余裕を持って行動し、遅れそうな場合は早めにレンタルショップへ連絡しましょう。また、返却時には小物を忘れやすいので、しっかり確認することが大切です。クリーニングは基本不要ですが、食べこぼしや大きな汚れには注意し、保険の利用も検討しましょう。振袖は丁寧に扱い、正しいたたみ方で返却準備を行うことがポイントです。
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